著者
佐藤 健 東島 圭志郎 安ヶ平 一也 村方 栄真
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.409-471, 2003-11

昭和基地の地上気象観測装置は,第39・40次隊により1997年と1998年の2カ年計画で更新された. 新システムは,1999年2月1日より正式運用を開始したが,その後1年間は旧装置での観測も継続して行い,両装置の比較のためのデータを取得した. 比較観測の結果から,次のことが分かった.1) 両装置の観測データは,概ね精度の範囲内で一致し,新旧データの均質性が保たれていた.2) しかし,一部の要素については,観測値に僅かであるが無視できない差異が生じていた.3) これらの差異は,測器感部やデータ処理の方法,設置位置の変更など装置の仕様変更に起因していた. 本稿では,これら両装置の観測値の差異とその特徴,データの均質性などについて考察した結果を報告する.

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