- 著者
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近田 典行
- 出版者
- 明治大学経理研究所
- 雑誌
- 経理知識 (ISSN:03895890)
- 巻号頁・発行日
- no.71, pp.p55-82, 1992-06
近年におけるジョイント・ベンチャー(Joint Ventures:JV)の代表例は、アメリカにおける1931年着工のフーバーダム建設のために結成された「シックス・カンパニーズ・インコーポレイテッド(six companies incorporated)」と称する建設業でのJVであった。わが国では、第二次世界大戦後1950年、沖縄における米軍関係の工事でアメリカの建設会社と鹿島建設のJVが組まれたのが最初といわれている。いうまでもなく、JV(法人又は非法人形態による合弁事業)は、上記のような建設業に限らず、石油・ガス、化学、鉄鋼、鉱業等各産業で、事業拡張などの手段として使われてきた。それは、資金的、技術的なネックを乗り越え、また危険分散するための合弁である。