著者
諸富 勝成 村上 香 長島 孝行
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.49-53, 2004-02-25
被引用文献数
1 1

日本の水田に生息するアメリカカブトエビの耐久卵は乾燥状態で数十年単位の長期休眠が可能である。耐久卵をエポン樹脂で包埋した切片を光学顕微鏡で観察した結果、多数の卵黄の他に、表層付近に大部分の核が観察できた。耐久卵、休眠打破卵、産卵直後の卵を破砕、遠心分離したサンプルを二次元電気泳動法でタンパク質を分離精製し、ゲルを銀染色した。泳動パターンから本種の卵に1400個以上のタンパク質スポットを観察した。これらの中で26KDa、等電点約4.7の領域では、耐久卵にのみ確認できるタンパク質スポットが2つ観察された。これらのタンパク質は卵の長期休眠機構に関連している可能性が考えられる。この2つのタンパク質はアルテミアで知られているp26と異なるタンパク質と考えられた。

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