著者
高瀬 英彦
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学学芸学部論集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.187-196, 2005-03-08

フランスの文化、パリの文化は様々なとらえかたができる。ここではパリ固有の文化のひとつであると思える「下水道」を取りあげた。この「パリの下水道」が有名になったのは、ヴィクトル・ユゴーの大作にして名作、『レ・ミゼラーブル』によってであるが、読者の関心は、もっぱら、ジャン・バルジャンがマリユス青年を背負ってセーヌ川に逃がれる「下水道の逃避行」にあった。いかにも下水道という意表を突く舞台設定で、ハラハラさせる描写が続く。しかし、この逃避行描写の間に、一編六章にわたってユゴーの「下水論」ともいえる論考が挿入されていることに気付く人は少ない。今は「光の都・パリ」と言われるが、かつてパリは「泥の都」と言われるほどに不衛生極まりなかった。ユゴーの時代はちょうど「下水道改革」の時期にあたる。ユゴーの「下水論」を過去・現在・未来の視点から紹介し、普段目にしない「文化」の存在に光をあてたレポートである。 現在、エッフェル塔の下、アルマ橋の左岸たもとの地下に「下水道博物館」が開館し、汚水処理の仕組みを市民、観光客に解放している。その資料を添えて、セーヌ川の汚染防止の努力の一部に迫ってみた。

言及状況

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(1)レ・ミゼラブル年表 http://kon819.at.infoseek.co.jp/lemi/nennpyou.htm (2)「パリ文化」考 : 『レ・ミゼラブル』と下水道 http://ci.nii.ac.jp/naid/110001140236

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(1)レ・ミゼラブル年表 http://kon819.at.infoseek.co.jp/lemi/nennpyou.htm (2)「パリ文化」考 : 『レ・ミゼラブル』と下水道 http://ci.nii.ac.jp/naid/110001140236

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先日、フォロワーさんと19世紀のセーヌ川の話をしたので、ここで論文を紹介します。図も挿入されていて面白い内容。 高瀬英彦「「パリ文化」考 : 『レ・ミゼラブル』と下水道」 http://t.co/zMl4fkhv9i 他にもCiNiiで検索すれば、色々な論文が読めます。

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