- 著者
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青木 美和
山本 淳一
- 出版者
- 日本行動分析学会
- 雑誌
- 行動分析学研究 (ISSN:09138013)
- 巻号頁・発行日
- vol.10, no.2, pp.106-117, 1997-03-20
- 被引用文献数
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1
7
4名の発達障害生徒が、家庭生活スキル(学校の持ち物の準備、登校前の身じたく、帰宅後の手洗い・うがい、家庭学習)を写真カードを用いて自発的に遂行できることを目的とした。研究は全て対象生徒の家庭で実施された。対象生徒が写真カード冊子を1枚ずつめくりながら、行動連鎖を遂行してゆくことが標的とされた。ベースライン期において4名の対象生徒とも、家庭生活スキルの自発的反応の生起率は安定しなかった。家庭介入期において母親に写真カードの呈示方法と、一定時間経過後に適切な反応が出現しなかったら言語指示・身体的介助を与えることなどを教示し、それを家庭で毎日実施してもらった。その結果、家庭介入期において家庭生活スキルの自発的反応の生起率が上昇した。また、これらの介入では効果がみられなかった生徒には、写真カードや強化刺激の変更といった操作を行うことによって自発的反応が安定して生起するようになった。これらの結果について、家庭生活スキルの形成に及ぼす視覚的プロンプトと親指導の効果の点から考察した。