著者
山口 敏朗
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.13, no.11, pp.1260-1270, 1980-11-01
被引用文献数
50

門脈ガス血症の発生機序を検討するために大腸管に急性潰瘍性病変を作成し,この腸管の内圧を上昇させ,腸管内ガスが門脈系に流入,移行する過程を観察した.この結果,正常腸管では高度の腸管内圧の上昇によっても門脈ガス血症は発生しなかった.急性潰瘍性病変が存在する腸管では,殊に粘膜下層より深層に達する病変では,門脈ガス血症は高頻度に発生し,また,病変が高度な程,発生時の腸管内圧は低くなる傾向がみられた.腸管内ガスの門脈系への移行は拡散の機序によるものではなく,腸管内圧上昇により破綻した,openの微小静脈への直接の移行である,との結論を得た.

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こんな論文どうですか? 門脈ガス血症の発生機序に関する実験的研究(山口敏朗),1980 http://id.CiNii.jp/Fqo8L …

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