- 著者
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牧田 克巳
- 出版者
- 日本作物学会
- 雑誌
- 日本作物学会中国支部研究集録
- 巻号頁・発行日
- no.32, pp.20-21, 1991-08-01
稲作に取り組んで10年になるが、この間、稲との対話に明け暮れして楽しい人生の一時を過ごすことができたことを感謝している。天地人の恵によって、近年は安定して単収800kg内外の収穫を得ることができるようになった。この経験に基づいて、私が稲作りの基本とするところと、稲作診断の要点について述べてみたい。稲作りの基本は、あくまでも土作りで、よい粘土(客土)と有効腐植を多くし、深い耕土と、排水のよい田を創るならば、あまり手をかけなくとも米はよくとれる。前年の秋に、生ワラ全量を施し、これを早く腐熟させるため10a当り乾燥鶏ふん200kgと熔燐60kgを施用。秋耕はしないで、春耕時に過石20kg、塩加15kgを全層施肥する。これらは、土作りと基肥施用を兼ねた作業である。