著者
中西 幹郎
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.117-128, 2002-02-28
参考文献数
25
被引用文献数
2

1方向ネスティング手法に適した側面境界条件を提案する.放射境界条件に,広域モデルとの接続項を付加した境界条件である.この境界条件の最大の利点は,余分な計算領域を必要としないことである.放射境界条件の本質である波の位相速度は,境界に直交する風速成分に対しては,境界内側の格子点での風速値を使って求め,そのほかの予報変数に対しては,境界上の直交風速と代表的な重力波の位相速度の和で与える.この境界条件を用いて,気象庁のRegional Spectral Model(RSM)にメンスケールモデルをネストし,寒冷前線,台風,冬の季節風および移動性高気圧の影響を受けた事例の結果を示した.前線および台風の移動は,RSMにほとんど遅れることなくシミュレートされた.また,どの事例においても,境界付近の振動はほとんど見られず,不自然な降水域も現れなかった.

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こんな論文どうですか? 1方向ネスティング手法に適した側面境界条件(中西 幹郎),2002 http://t.co/zNlPfXpfka
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