- 著者
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遠峰 菊郎
黒崎 一成
山崎 充
小野塚 裕也
黒木 祐樹
菅原 広史
- 出版者
- 日本気象学会
- 雑誌
- 天気 (ISSN:05460921)
- 巻号頁・発行日
- vol.50, no.6, pp.437-445, 2003-06-30
- 参考文献数
- 11
熱気球は比較的に安価で,通常用いられる気象用気球よりも積載能力が大きく,ガス飛行船と比較して,管理が容易である.この熱気球を観測用プラットホームとして使用し,大気境界層中の気温を観測することを試みた.今回の実験では,熱気球より温度センサーを懸垂して気温を測定する場合,直径17mの熱気球から40m以上離して気温を測定すれば,熱気球水平飛行時及び下降時には±0.2℃より高い精度で気温を測定できることが示された.ただし熱気球が鉛直運動をする際に生じる,温度センサーの応答の遅れによる測定誤差を0.05℃より小さくするためには,応答時間が1秒以下の温度センサーを用いることが望ましい.