著者
菅原 広史 近藤 純正
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.813-818, 1995-12-31
被引用文献数
7 10

都市の各種地表面について,熱収支モデルを用いて地表面温度と気象条件,地表面のパラメータとの関係について調べた.気象条件では日射量が地表面温度に与える影響は大きく,建物の日陰の地表面温度は日向と比べてかなり低い.一方,気温や大気の比湿は地表面温度にあまり影響を与えないことがわかった.都市と郊外(アスファルト面と芝生面)を比較すると地表面温度には地表面の湿潤度が最も大きな影響を与えている.また地中の熱物理係数は地表面温度の位相,振幅を変化させ,場合によっては日中にクールアイランドが形成される可能性があることを示した.

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