- 著者
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二木 立
- 出版者
- 社団法人日本リハビリテーション医学会
- 雑誌
- リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
- 巻号頁・発行日
- vol.19, no.4, pp.201-223, 1982-07-18
- 被引用文献数
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29
脳卒中患者のリハビリテーション後の最終自立度が, (1)患者の年齢, (2)各時期の自立度, (3)臨床的諸因子の組み合わせにより, 早期にどの程度予測可能かを検討した.対象は発症後第30病日以内に入院した脳卒中患者406人で, 平均年齢は67.0歳である.自立度は, 屋外歩行, 屋内歩行, ベッド上生活自立, 全介助の4段階に分類し, 臨床的諸因子としては, 運動障害の他に, 意識障害, 痴呆, 夜間せん妄等12因子を選んだ.これら諸因子を組み合わせて作製した予測基準により, 入院時自立歩行不能患者のうち, 7割は入院時に, 8割は入院後2週時に, 9割は同1月時に, 最終自立度が予測可能であった.