- 著者
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山内 秀樹
米本 恭三
- 出版者
- 社団法人日本リハビリテーション医学会
- 雑誌
- リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
- 巻号頁・発行日
- vol.34, no.1, pp.46-51, 1997-01-18
- 被引用文献数
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11
若年(4カ月齢), 老齢(20カ月齢)ラットに後肢懸垂を実施し, 骨格筋の萎縮に対する活動制限期間中の等尺性運動の影響を収縮張力の変化から検討した。ヒラメ筋の湿重量, 最大張力は若年, 老齢期ともに後肢懸垂により著しく低下し, その低下率に加齢の影響はみられなかった。後肢懸垂に伴う最大張力の低下に対する等尺性運動の軽減効果は老齢期に比べ, 若年期で高い結果であった。以上の結果は, 活動低下に伴う筋の廃用性萎縮に対する運動効果は加齢に影響されることを示唆する。活動制限期間中の運動効果は老齢期においても認められることから, 筋萎縮進行の防止策としての筋運動の有用性が示された。