著者
尾形 英二
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
植物生態学会報 (ISSN:02899949)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.104-107, 1953

海水中に浮游している海藻胞子の種類ならびにその量を知ることは, 海藻群落の消長を追究する上に極めて必要なことと思われる。筆者(1952)はこの目的をもつて胞子分析と仮に名づける方法を試み, その方法の概略と結果の一部を既に発表した。その実験はテングサ群落中で行つたのであるが, 各種胞子の量的組成^<8)>のうちテングサ胞子は予想外に少く, サンゴモ胞子は予想外に多い事実から, これら胞子の関係に興味をもつた。またサンゴモはいわゆる磯焼の原因となり, ふつう有用藻類の害藻といわれている。そこで筆者は1952年8月, サンゴモ群落附近の海水中を対象として, サンゴモ胞子の分布を調査してみた。その結果を次に予報的に報告したい。

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