著者
甲谷 孝史 高橋 広 堀内 淳 藤原 和博 河内 寛治
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.335-340, 1998
被引用文献数
3

症例は生後2日の男児で, 主訴は嘔吐, 血便.現病歴は1997年1月7日在胎36週3190 g, 帝王切開で出生した.生直後に胎便排泄はみられた.生後8時間の哺乳後より胆汁性嘔吐を認め, 嘔吐, 血便が続くため1月9日当院小児科より当科に紹介入院する.腹部単純X線の立位像で, 鏡面形成像があり, 虚血性変化を伴う下部消化管の通過障害で絞扼性イレウスの疑いの術前診断のもと, 1997年1月9日緊急手術を行った.回腸末端より約40 cm口側の腸間膜に2×3 cmの裂孔が存在し, 裂孔内に回腸末端より約20 cm口側の回腸が約30 cm入り, 嵌入・捻転した回腸腸間膜裂孔ヘルニアによる絞扼性イレウスであった.壊死部を含め25 cmの回腸を切除, 端々吻合術を行った.術後経過は良好であった.本疾患は術前に確定診断が困難で, 新生児例でもイレウス症状を呈する症例は本疾患も念頭におく必要性があると考えられた.

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こんな論文どうですか? 新生児回腸腸間膜裂孔ヘルニアによる絞扼性イレウスの 1 治験例(甲谷 孝史ほか),1998 http://t.co/e0TMYEojqk
こんな論文どうですか? 新生児回腸腸間膜裂孔ヘルニアによる絞扼性イレウスの 1 治験例(甲谷 孝史ほか),1998 http://t.co/sNIF4vdx

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