著者
越智 保雄 佐々木 茂美
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.47, no.417, pp.483-491, 1981
被引用文献数
1 2

平滑丸棒試験片を用いて応力制御の引張圧縮疲労試験を行なった. 初期段階のΔεpやH<SUB>V</SUB>の増加は転移密度の増加に依存している. この段階は局部的な疲労降伏域が試験片全体に広がる過程である. 中期段階は繰返しによる動的快復の過程であって, 自由転移の移動を規制するセル構造(σ<SUB>a</SUB>大)やループパッチ組織(σ<SUB>a</SUB>小)間の大きさの減少がΔεpの減少を支配している. 初期から中期段階へのせん移は, 疲労すべり帯がなだれ的に発生するためである.

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