著者
一柳 健 木村 智明 長島 重和 赤坂 吉道 益田 豊次
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會誌 (ISSN:00214728)
巻号頁・発行日
vol.89, no.810, pp.476-477, 1986-05-05

薄板圧延設備では,圧延材の長手方向の板厚精度を向上させることが最も重要な課題とされている.すなわち,板厚精度は歩留り向上の面からはもちろん,その後の深絞り加工製品精度へも大きな影響を与えるためである.この板厚精度向上のためには,圧延ロールの位置決めを行い,かつ圧延荷重を付与する圧下装置の精度,応答性の向上が不可欠であると共に,過酷な使用条件,環境に耐えうるように高信頼性,長寿命化等の改善が必要であった.この圧下装置では油圧サーボ弁が最も重要な役割を果たすが従来はノズルフラッパ式またはジェットパイプ式が使用されていた.これに対し,スプールを直接駆動する直動形油圧サーブ弁(商品名:フォースモータバルブ略称FM・V)を独自に開発し,またこのFM・Vの性能を十分発揮させるための高性能制御装置,位置検出機構等から構成される油圧圧下装置(商品名:HYROP-F)を完成させ,コールドストリップミルはもちろん,ホットストリップミル及びプレートミル等,板用圧延機の全機種に適用することに成功した.

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