著者
妻鹿 成治 糸井 和美
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.25, no.7, pp.553-557, 2003
参考文献数
13

背景.tracheobronchopathia osteochondroplastica(以下TBOC)は気管,気管支の粘膜上皮下に骨・軟骨組織が異常増殖し緩徐に進行する良性疾患である.比較的稀な疾患であり,これまで欧米で約370余例,本邦で130余例の報告を認める.症例.71歳男性,前立腺癌の手術の際,I.D. 6 mm (O.D. 8 mm)の気管チューブでも挿管不可能であり,当科に紹介された.気管支鏡検査および病理診断にてTBOCと診断された.考察/結論.これまで本邦で報告され,調べ得た133例についてまとめると,高率(28例= 21.1%)に悪性腫瘍を合併し,うち26例は同時性であった.特に肺癌の合併を多く(15例=11.3%)認め,なかでも腺癌(11例= 73.3%)を多く認めた.TBOCには悪性腫瘍を合併することが多いが,前立腺癌を合併した報告は本症例が1例目であった.これまでの本邦報告例で調べ得た133例についてまとめるとともに,文献的検討を踏まえ報告する.

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こんな論文どうですか? 挿管困難を契機に発見された,前立腺癌を合併したtracheobronchopathia osteochondroplasticaの1例 : 本邦133例の検討(妻鹿 成治ほか),2003 … https://t.co/dzgLRekIUa

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