著者
荻原 正雄
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.3-4, 2005

私の論文を書く前に, 今は過去の人となった気管支学の創始者で気管支ファイバースコープを開発された名誉教授の池田茂人先生を始め, 山口豊先生, 武野良仁先生など立派な業績を残していかれた. 数多くの立派な先輩たちが気管支学の基礎を作られ, 最近気管支学会が一歩大きく発展し, 日本呼吸器内視鏡学会となり喜ばしいことである. 慢性気管支感染症は現在では, 高年齢の男性にみられる数少ない疾患となった. 病理学的に慢性分泌腺の肥大と上皮化成を伴っている. すなわち, 長期(6ヶ月以上にわたり)多量の喀痰と咳の症状を訴え, 初診時の諸検査で炎症がみられ, 連続して喀痰の中に多数の非特異的細菌がみられる. 胸部X線像で肺炎様所見はない. 病因:高年齢の男性に多い, 大気汚染, 喫煙, 細菌, ウイルス感染, 粉塵, 化学物質に従事する職業に多く, 副鼻腔炎が誘因となる. 慢性気管支感染症, 分類 1)浮腫型 浮腫を示し, 寛解時には消退する. 喀痰と咳嗽が続き(6ヶ月前後), 非特異性細菌が多数検出される. 組織像:慢性カタール性気管支像を示す. 2)肥厚型 長期間に及ぶ炎症のため, 粘脹な分泌液が多量にみられ, 発赤腫脹を示し, 分泌腺は開大する. 組織像:混合性, 浮腫, 軽い円型細胞浸潤.

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こんな論文どうですか? 慢性気管支感染症について(荻原 正雄),2005 http://id.CiNii.jp/L1FYL 私の論文を書く前に, 今は過去の人となった気管…
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