著者
細野 公男
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.46, no.11, pp.606-612, 1996-11-01

文献電子化への流れ, テキスト処理技術の進歩, 情報提供における利用者志向は, 従来の索引作業の役割やあり方に大きな影響を及ぼしている。本論文ではこのような背景を踏まえて, まず付与索引・抽出索引, 主題検索の特徴を述べると共に, 各種のアバウトネスの概念および索引作業との関連を紹介した。続いて, 付与索引・抽出索引および主題検索が現在抱えている問題点を明らかにした。前者では主題概念の表現力の不備と利用者アバウトネスの欠落が, 後者では主題概念の表現力の不備が大きな問題である。さらに, 索引作業が効果的に機能するために今後考慮すべき要件として, 利用者アバウトネスの取り込みと自動索引手法の高度化の必要性を示した。

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