- 著者
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佐藤 創
- 出版者
- 一般社団法人日本森林学会
- 雑誌
- 日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
- 巻号頁・発行日
- vol.80, no.4, pp.279-282, 1998-11-16
- 参考文献数
- 13
- 被引用文献数
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通常ではハリギリ種子は結実翌々年の春に発芽する。ハリギリ種子の発芽を1年早めることを目的に, 11の湿層処理を行った。精選種子に対して25℃の高温湿層処理を1,2,3,4カ月間加えた後, 5℃の低温湿層処理を3カ月間加える4処理, 5℃の低温湿層処理を4,5,6,7カ月間加える4処理, 40℃または55℃の超高温湿層処理を1カ月間加えた後, 低温湿層処理を3カ月間加える2処理, さらにコントロールとして野外に放置する処理を行った。発芽率は高温湿層1,2,3,4カ月間処理で, 順に0.26%, 1.78%, 11.73%, 44.9%で, それ以外の処理では発芽が見られなかった。上記の処理は果実を1カ月5℃で保存した後で行った。したがって, 果実を同様に保存した後, 高温湿層4カ月+低温湿層3カ月の処理を加えれば, 実用的に十分な数の種子を通常より1年早く発芽させることが可能であると結論づけられる。