著者
川村 恭也 松原 隆 古賀 義亮
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.101-102, 1994-03-07

フラッシュ型のA/D変換器は、nビットの2進コードに変換するのに2_n-1個のコンパレータを必要とするため、個々のコンパレータの特性のばらつき等が起因して変換誤差を生じる場合がある。実際に高周波入力のときに、コンパレータ出力が変化点付近で伝播遅延等によりまだらになる場合が多い。また、内部素子の故障の影響を受ける場合もある。これらのA/D変換器の機能に損失を与える原因をフォールトと称することにする。もし、A/D変換器内部のフォールトが2進コードの上位のビットに影響を与える場合には、入力したアナログ値から大きくかけ離れた変換誤差が生じることになる。コンパレータ又はA/D変換器内部の回路素子等のフォールトに対して、変換誤差を許容範囲に抑えるための誤り検出・訂正回路を構成する方法については、既に文献で紹介されている。本報告では、誤り許容符号の特性を用いることにより同様の目的のA/D変換器を構成する方法を提案する。誤り許容符号は、既に文献等で紹介されており、一般に距離を持つ情報空間の符号化について、情報の誤りがある程度許される場合に定義される符号である。コンパレータ出力の変化点にばらつきが生じた場合等に、コンパレータ出力を誤り許容符号に変換することにより適切な出力に補正することができる。ここでは、コンパレータ7つで構成されるフラッシュ型A/D変換器を例に考えることにする。

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こんな論文どうですか? 誤り許容符号を用いたデペンダブルA/D変換器の構成法(川村 恭也ほか),1994 https://t.co/B6pqBiCQuU

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