著者
若林 高明 大内 東
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.109-110, 1990-09-04

ファジィISMにおける推移的結合とは「共通な推移的ファジィ二項関係を有する二つの多階層サブシステムを一つのシステムに結合する手続き」である.この問題は二つのサブシステムを推移的ファジィ行列AなBで表わし,結合したシステムをMで表わすと,ファジィ可到達行列(正方,反射的かつ推移的ファジイ行列)[numerical formula]求める問題となる.ここで,AとBは既知のファジィ可到達行列であり,次数をそれぞれsとtとする.XとYは未知の行列であり,XとYをMがファジィ可到達行列となるように区間[0,1]内の値で埋めることがファジィISMにおける推移的結合の目的である.推移的結合は元来,システム構造化技法のISMにおける具象化過程の第二フェーズの一般化であるが,以下の状況において重要である.構造化の対象となるシステムの構成要素が多く一度に全要素を対象として構造化を行うのが困難,或いは幾つかの専門の異なるグループがそれぞれ自分の関係する要素集合について構造化を行う,等の理由でシステム構成要素を部分集合に分割して部分構造化を行い,結果をまとめる場合である,通常の(二値行列を用いた)ISMにおける推移的結合の理論は,Warfield,大内らによって提案されているが,本論文ではファジィISMにおける推移的結合の理論について考察する.

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