著者
中島 秀之 諏訪 基
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1273-1274, 1986-10-01

論理に基づく知識表現システムUranus[中島1985]の多重世界機構には,知識の階層構造や状態の変化などを記述する能力がある.ここでは,この機構を時間の経過にともなう状態変化の表現に用い,問題解決を行なうシステムについて述べる.他の論理型言語では,状態の変化の記述が不得意であるが,Uranusでは各状態をひとつの世界として記述し,各々の世界には前の状態との変化だけを記述しておくことにより状態の変化が容易に記述できる.また,これによりいわゆるフレーム問題が避けられる他,過去に遡った状態の再現も容易であるので,状態の変化を含む問題解決(プランニング)に向いている.バックドラックを用いたプランニングでは一つの解しか求めることはできず,いくつかの解の比較などはできない.それに対し,多重世界機構を用いると,いくつかの並行世界が記述できるため,それらの間の比較なども容易である.

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