- 著者
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菅原 一秀
- 雑誌
- 全国大会講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.33, pp.1531-1532, 1986-10-01
テンプレートを用いる音声認識ではその良否が直接認識結果に反映される。テンプレートの最も簡単な作成法は、ある一つの発声をもってテンプレートとする方法である。しかしこの方法は一つの発声のみに頼るので偏りが避けられないし、発声の変動が大きくなったり、テンプレートを適応化させようとした時にはうまくいかない。これらの問題点を解決するためにテンプレートを複数個使う方式(マルチ・テンプレート法)があるが、与えられた学習用発声全部をそのままテンプレートとして持つのでは記憶域及び計算量が大きくなってしまい、得策ではない。そこで、与えられたテンプレートから一つあるいは少数のテンプレートを作りだす方法が要求される。本稿ではその方法の一つとして、「重み付きDPマッチング」を利用した新しいテンプレート作成法(AWDP法:Average by Weighted DP)を示す。