著者
小角 卓也 米倉 竹夫 保木 昌徳 佐々木 隆士 山内 勝治 大割 貢
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.963-968, 2005
被引用文献数
1

症例は11ヵ月の男児.10ヵ月検診にて左頚部腫瘤を認め本院紹介された.左頚部に3cm大の境界不明瞭で柔らかい無痛性の腫瘤を認めた.腫瘍マーカーは, NSEが21.9ng/ml軽度上昇し, フェリチンが18.9μg/dlと軽度低下を示した.また, VMA/CREが10.77μg/mg Cr, HVA/CREが17.0μg/mg Crと軽度高値であった.CT・MRI検査では, 左側傍咽頭間隙から胸鎖乳突筋の前方に広がる境界明瞭で均一な腫瘤を認めた.^<131>I-MIBGの集積はなかった.神経原性の腫瘍を疑い, 腫瘍摘出術を施行し, 病理検査にて異所性胸腺と診断された.本疾患は胸腺原基の咽頭嚢からの下降異常が原因で, 本症例も画像検査より左前縦隔に胸腺組織が認められないことから, 左側胸腺の下降異常が原因と推測された.

言及状況

外部データベース (DOI)

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1 再発しないから、良性なのです。 2 胸腺は、胎生期の発生の過程で、咽頭嚢の胸腺原基が胸郭に下降して、完成します。おたくの場合は、甲状腺内に胎生期胸腺遺残組織があったのです。転移ではないです。 3 年1度の検査で充分です。 4 短くないです。 5 おそらく、他の遺残胸腺も画像で調べていると思います。他の遺残胸腺はないと思われます。頭痛とは無関係です。 http://ci.nii.ac. ...

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