著者
荒井 章司
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.38, pp.329-344, 1992-03-20
被引用文献数
11

クロムスピネルは超マフィック-マフィック岩の形成時または再平衡時の物理化学的条件の違いに応じて幅広い化学組成を有している。したがって, 砕屑性クロムスピネルの化学組成はその起源を考察する上で有力である。特に, 砕屑性クロムスピネル(特に堆積性蛇紋岩中のもの)を近接する蛇紋岩体のものと比較することによって, 堆積性蛇紋岩などのクロムスピネルを含む堆積岩の形成過程や蛇紋岩体の貫入過程を考察することが可能である。3つの地域の砕屑性クロムスピネルを検討し, 以下の結論を得た。嶺岡帯や山中地溝帯では, 狭い地域での連続的な蛇紋岩コンプレックスの上昇貫入があった。一方, 神居古渾帯の沙流川蛇紋岩体の周辺では通常の削剥により中新世に蛇紋岩砂岩が形成された。

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