著者
村田 明広
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.147-158, 1998-07-31
参考文献数
64
被引用文献数
5

九州の四万十帯には, 多くの低角な衝上断層が存在し, それらはデュープレックスや, 赤・緑色珪質泥岩の衝上シートを伴うことがある。九州の四万十帯では, 砂岩優勢の白亜系諸塚層群が, 塚原衝上断層によって, 千枚岩優勢の槙峰層群の上に衝上している。また, 槙峰層群と古第三系北川層群は, 延岡衝上断層によって, 古第三系日向層群の上に衝上している。延岡衝上断層及び塚原衝上断層は, 離れた位置にクリッペが存在することから, 全体としてほぼ水平で, 変位量はそれぞれ60 km, 30 kmに達する。四国では高角な安芸構造線, 中筋構造線が白亜系と古第三系を境しているが, 安芸構造線はもともと低角であり, 中筋構造線付近には低角な衝上断層が存在する可能性がある。九州で確認された低角なナップ構造は四国へも追跡され, 西南日本の四万十帯の基本構造である可能性がある。

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CiNii 論文 -  日本列島のテクトニクス四万十帯のデュープレックスと低角ナップ構造 https://t.co/8lLdN1BudV #nhk #buratamori #ブラタモリ #四万十川

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