著者
小川 聰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DC, ディペンダブルコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.250, pp.1-6, 2003-07-30

N+1予備は,N個の負荷分散に対して,1個の予備を持つ経済的な方式であり,広く実用化されている.予備は1以上でもよく,共通予備方式として一般化できる.モバイルエージェントの場合もこの方式が適用可能である.また,N重化システムの信頼性をさらに高めるために共通予備方式を用いることができる.モバイルエージェントは,ソフトウェアではあるが,ネットワーク環境における活動であることから,設計分散の多重化の他,オブジェクトレベルのクローンの作成でも,ある程度のフォールトトレランスは実現可能である.この場合の予備の生成は容易であり,かつ実行時にダイナミックに行うことができる.必要に応じてクローンを次々に生成すれば,死んでも生き返るゾンビのように,ほとんど故障しない信頼度が1になる方式も夢ではない.

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