著者
寺野 隆雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理
巻号頁・発行日
vol.98, no.499, pp.23-24, 1999-01-12

計算組織論は、組織科学・計算機科学双方の研究者に、記号処理に基づくモデルや技法、応用分野を与えるものである。本講演では、人間同志またはソフトウェアエージェント間の社会的インタラクションや組織行動などのマルチエージェントシステムの研究を、計算組織論の立場から実施する場合の問題点について議論する。現在のアプローチには3つの欠点がある:モデルが単純すぎること;人為的なパラメタ調整が必要なこと;現実の問題との関連が希薄なこと。このような問題に対処する視点から、我々は、組織学習指向型分類子システム(OCS)と社会的インタラクションのシミュレータ(TRURL)の開発を行ってきた。本講演では、これらの概要を紹介するとともに、エージェントの理論と実問題の双方を扱う新しい枠組としての組織計算のありかたについて考察する。

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