- 著者
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小松 邦紀
瀬崎 薫
安田 靖彦
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
- 巻号頁・発行日
- vol.78, no.3, pp.429-436, 1995-03-25
- 被引用文献数
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51
従来の濃淡静止画像の可逆的なサブバンド符号化に用いられる1次元フィルタバンクにおいては,高域信号が,予測のために両側の画素のうち片側の画素しか用いられていない外挿予測誤差信号,あるいは両側の画素が用いられてはいてもレベル数が入力信号の4倍である内挿予測誤差信号であった.そこで,本論文では,高域信号のエントロピーを小さくして圧縮効率を高くするために,レベル数が入力信号の2倍である内挿予測誤差信号を高域信号とする1次元フィルタバンクを用いる可逆的なサブバンド符号化を提案する.更に,予測を上下左右の4画素により行う非可分型方式の設計も行う.複数の実画像を用いた圧縮効率の比較では,提案方式は従来の可逆的なサブバンド符号化よりエントロピーが0.1〜0.5bits/pel小さいこと,提案方式のうちのいくつかは可逆的な予測符号化より圧縮効率が高いこと,可分型の提案方式は非可分型の提案方式より圧縮効率の高い場合が多いことが示される.また,可分型の提案方式を用いた縮小画像の品質の評価では,低域フィルタのタップ数を大きくすることにより折返しひずみが抑制されることが示される.