著者
倉掛 正治 ラマカント ネヴァティア
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.854-862, 1993-04-25
被引用文献数
20

本論文では,実環境で撮像された画像から関節物体の記述を獲得する問題を検討している.関節物体は変形や視線の方向により関節の検出が困難となることがある.また,画像から得られる物体輪郭の切れやノイズのために偽の関節が検出されることもある.これらの問題に対処するため,動関節物体を対象とし,物体の異なる見えや変形を含む複数の画像を処理することで信頼性高く関節部位を検出し,関節物体のセグメテーションと記述の獲得を行う手法を提案する.本手法では,一般化円筒の2次元版であるリボンをパーツの基本的表現として各フレーム画像から初期記述を得て,リボンマッチングにより異なるフレームの初期記述を比較して信頼性高く関節部位を検出する.検出された部位をもとに各初期記述を選択的に統合して最終的な記述を得る.リボンマッチングの結果から各パーツの追跡も副産物として得られる.人間の歩行シーンを用いた実験も行い,本手法の有効性を確認した.

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