著者
佐々木 圭一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, 1995-03-27

遊びとはフィクションであり,自由で日常生活から分離された活動である.遊びの仮想空間は,空想や現実世界の模倣によって作り出される.「〜であったら」という遊び,および「〜ごっこ」の遊びである.その仮想空間上でルールを規定することにより,独自の規律を仮想世界にもたらし,現実世界の規律にとらわれない,自由な活動を行うことが出来る.それと同時にルールは遊びにおけるある目的を設定し,また目的への障害となる.ルールに従いながら設定された目的を達成することが「ルールの遊び」である.コンピュータゲームおいては,コンピュータは,ルールを持ち隔離された仮想空間を提供すると同時に,模擬的な競走相手の役割も果たすようになったため,今までは対戦が相手が必要だった遊びも単独で楽しめるようになった.しかしながら,コミュニケーションを行いながら他者と様々な関係を持つという仕組みを提供することで,対人間の協力,協調や敵対などの関係や戦術の読みあい,裏切りなどの駆け引きをゲームの世界で実現できるようになり,ゲームに膨らみを持たせ,よりリアルで積極的に参加できる仮想世界を生み出すことになる. 本稿では複数参加型のゲームを例にコミュニケーションのモデルについて考える.

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こんな論文どうですか? アミューズメントネットワーク上のコミュニケーションモデルの検討(佐々木圭一),1995 http://id.CiNii.jp/Nm4PL

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