- 著者
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椋本 介士
福田 明
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会総合大会講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.1997, no.1, 1997-03-06
- 被引用文献数
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本稿では, 流星バースト通信用ソフトウエアモデムとして当研究室で開発し, 実際に運用しているDPSKモデム, 及び次世代のモデムとして開発研究を行っているPSKモデムの概要を報告する. 流星バースト通信は, 流星の大気圏突入により生じる電離気体柱の反射を利用して見通し外通信を行う通信手法である. 流星バースト通信路には確率的に発生消減するという特徴があり, この通信路を有効に利用するためには, 特別なプロトコルが必要となる. 例えば, 当研究室で実験運用を行っている情報収集システムでは, 中心局が, 各端末宛のポーリングパケット(40bit)を一定周期で送信し, 端末は, 流星バースト通信路が発生し, その端末宛のポーリングパケットが到達した時のみ観測データ(10Obit程度)を局に向けて送信する, というプロトコルを用いている. このプロトコルを実現するため, モデムには, 短パケットからの同期情報抽出, 実時間性, 正確なパケット検出機能などが要求される.