著者
渡部 忠洋 下澤 楯夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.733, pp.115-120, 2002-03-11
被引用文献数
1

コオロギの気流感覚毛の慣性モーメントI、感覚毛を支えるバネの強さS、感覚毛を支える基部の内部抵抗Rと気流・感覚毛間の摩擦抵抗Dの和(R+D)といった機械要素の値を、毛のブラウン運動(熱揺動)を光学計測しそのパワースペクトルより求めた。その結果、これらの機械要素の値は風刺激により感覚毛を大きく揺動させてレーザードップラー速度計で角変位を計測して得られた値とほぼ一致した。感覚毛基部の内部抵抗Rと気流・感覚毛間の摩擦抵抗Dの値はほぼ等しくなっており、インピーダンス整合がおこなわれ、感覚毛の基部にある細胞に気流の持つエネルギーが最も効率良く供給されるような機械設計になっていることが解かった。

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