- 著者
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宮崎 真悟
櫻井 幸一
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
- 巻号頁・発行日
- vol.96, no.295, pp.21-32, 1996-10-14
- 参考文献数
- 20
本研究は積極的決済を可能とした電子小切手を提案する. 現行の小切手システムでは, 決済が債権者の手に委ねられているため, 債務者の口座情報が不完全なものになり「不渡り」の危険性の一因となっている. これに対して提案システムでは, 「負の小切手」という概念を導入し, 債務者が積極的に決済を行えるようにした. また, 本システムは鍵寄託の概念に基づき, 通常は利用者の匿名性が保たれるが, 不正, 犯罪捜査などの場合には銀行が, 利用者または不正マネーを特定することも可能となる.