- 著者
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Ueno ShunIchi
- 出版者
- 日本昆虫学会
- 雑誌
- 昆蟲 (ISSN:09155805)
- 巻号頁・発行日
- vol.32, no.2, pp.249-263, 1964-07-20
この報文に収録した奄美群島産の歩行虫類は, 日米合同科学委員会の事業の一つとして行なわれた琉球列島の昆虫相の調査結果を主体にしている.調査の主旨からいえば, この群島の歩行虫相の特殊性や他の地域との関連などを示し得ることが望ましいが, 採集品自体もとくに大きくはなく, その内容もある程度かたよっているので, 本文には同定の結果を列挙するに止めた.なお, これ以外の資料のうちから, とくに注目すべき3新種を選んで合わせ記載したので, ここに掲げた歩行虫類は, ヒゲブトオサムシ科1種, ハンミョウ科4種, ゴミムシ科26種およびホソクビゴミムシ科2種の計4科33種になる.これらのうち, 新種および琉球列島から新たに記録される種は次の通りである.Eustra crucifera S.Uenoジュウジエグリゴミムシ(新称)Tachyta umbrosa (Motschulsky)ミナミチビカワゴミムシ(新称)Hikosanoagonum latior S.Uenoマエビロモリヒラタゴミムシ(新称)Altagonum shibatai S.Uenoシバタモリヒラタゴミムシ(新称)Haplochlaenius insularis S.Uenoアマミスジアオゴミムシ(新称)Chlaenius (Pachydinodes) hamifer Chaudoirコアトワアオゴミムシ(新称)