著者
横藤田 誠
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.1045-1049, 2004-08-20
被引用文献数
1

人が社会生活を営むうえで,道徳(倫理)・宗教・慣習・法などいろいろな約束事(社会規範)が存在する.そのなかで,法だけが権力によって遵守を強制されるという特質を持っている.近年,医療に対する法規制が質量ともに拡張する傾向がみられるが,法の介入は主として患者の権利を守るためになされており,それによって患者の権利状況が改善されたという事実を否定することはできない.しかし,法は悪しき医療を抑制することはできても,より良き医療を保証するものではない.医療者は,ヒポクラテスの誓いにみられるように,自ら律するために誓いを定め,それに近づく医療者となるように努めてきた.医療者が高い倫理性を持ち,患者や社会からの信頼感を高めることができれば,結果として,法規制の必要性を縮減するであろう.

言及状況

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@kottur_lover22 医療に法が介入する際の目的を極めて図式的に整理すれば, ②患者自身の安全・健康を守るため,という二つにまとめられる. 近年は、③患者、来談者自身の権利を守るため,という第3の要素も前面に http://t.co/Nv6vwgoKCL 悩み所ですが
@elephantcalli 医療に法が介入する際の目的を極めて図式的に整理すれば, ②患者自身の安全・健康を守るため,という二つにまとめることができる. 近年は、③患者自身の権利を守るため,という第3の要素が前面に出てきたのである http://t.co/Nv6vwgoKCL
医療に法が介入する際の目的を極めて図式的に整理すれば,① 他者の権利・利益を守るためと,② 患者自身の安全・健康を守るため,という二つにまとめることができる. ③患者自身の権利を守るため,という第 3 の要素が前面に出てきた http://t.co/Nv6vwgoKCL

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