著者
北村 四郎
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, pp.277-296, 1932-12-01

シヤウジヤウハグマ族(Vernoniae) シヤウジヤウハグマ屬(Vernonia). I. 海濱に生ずる約10糎ばかりの小さき植物…ハマシヤギク(Vernonia maritima HAYATA). 2米乃至10米に達する攀〓植物…シヤウジヤウハグマ(Vernonia gratiosa HANCE). 30糎乃至80糎に及ぶ直立性の草本…II. II. 果實に毛なく油點がある…ウラジロカツコウ(Vernonia patula MERR.). 果實に毛あり…III. III. 總苞の長さは3.5粍…コバナムラサキムカシヨモギ(Vernonia parviflora REINW.). 總苞の長さは5粍…ムラサキムカシヨモギ(Vernonia cinerea LESS.). シヤウジヤウハグマは本島の特産である。ハマシヤギクはフイリツピンのバタン島にもあるがきはめて稀な植物である。コバナムラサキムカシヨモギはジヤバ,フイリツピン,臺灣南部,小笠原に分布する。ムラサキムカシヨモギは印度,支那,臺灣北部,琉球,九州に及ぶ。ウラジロカツコウは印度,印度支那,馬來,フイリツピンに分布する。本屬は熱帶に大いに繁榮分化したもので,内地には一種ムラサキムカシヨモギのみ九州に分布する。

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