著者
笹間 一夫
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.47, no.572, pp.809-831, 1933-06-05

昭和8年3月3日、三陸地方を襲ふた津浪は、沿岸數十漁村に大なる被害を與へた。元來この地方は、地形的に津浪の被害を被りやすく、今迄にしばしば浪災を繰返へして居る。本論文は、筆者の被害地調査を基として製作せる、防浪漁村計畫を提案し説明せるものである。章Aは、三陸沿岸の地形と、そこに發達せる漁村の形態を津浪に關聨して述べる。章Bは、被害地に既に實施せられて居た、或は實施せられんとする防浪施設の、各々の特徴缺點及び實施の難易を地形的經濟的見地より論ずる。章Cは、漁村計畫の一般的要領、及び津浪を考慮せる場合の交通計畫、地域制に就き述べる。章Dは、以上の各章で述べたる事情に基きて、筆者の提案になる防浪漁村計畫を説明する。

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『建築雑誌』での数少ない昭和8年三陸地方津波被害の報告書。准員 笹間一夫によるもの。実地な技術者による詳細な報告なので、津波ライブラリーにも入れておいてほしいぞ。防浪漁村計畫 (三陸津浪の被害を論據として) http://t.co/Ncgi6iU

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