著者
松田 龍人 青山 英樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.43-48, 2003-05-31
被引用文献数
5

本研究は,消費者の形状に対する嗜好を予測し,消費者が求める形状を提示するシステムを開発することを目的としている.本報は,その基礎研究と位置づけられ,対象を自動車とした場合の形状の嗜好を予測する方法について提案している.アンケートより,自動車形状に対する感性を表現する8つの形状イメージ用語として,"かわいらしさ","あきのこない","カジュアル性","フオーマル性","安定感","シャープさ","スポーティさ","空間性"を抽出している.15年間の販売台数と自動車形状に対する形状イメージ用語の5段階評点データから重回帰分析を行い,各年の形状イメージ用語に対する標準偏回帰係数の近似式を導出している.この標準偏回帰係数を各年の形状嗜好を表す重みと仮定し,近似式から標準偏回帰係数を導出することにより,形状嗜好を予測している.車種別販売台数予測と実販売数の比較,および形状イメージ用語の標準値回帰係数の予測とアンケート結果との比較を行い,提案した形状嗜好の予測方法について評価している.

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