著者
五島 義昭 青山 英樹 西沢 健治 柘植 治人
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.147-153, 1988-03-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
17

PC粒の形態,主成分である澱粉の性質,および大気条件下で, 160~200℃に加熱した時の膨化機構等,以下の事項についてDC, WCと比較検討した. i)コーン粒のいくっかの種類より単離した澱粉粒子の比較, ii)粒構造の特性, iii)加熱中の膨化における粒の走査電子顕微鏡による観察. (1) PCより単離した澱粉粒子の性質は,アミロース含量が, DCのものより高いものの(約3%),糊化特性や糊化温度において, DCと類似した値を示した. PC種の特徴はむしろ穀粒の特異な構造にあると考えられた. (2) 膨化中のPC粒の走査電子顕微鏡による観察から,角質胚乳における澱粉は, 160℃以上で糊化し,空気の膨張によるはちの巣状の構造をつくることが明らかとなった.膨化した生成物において,膜のような薄いフィルムは,糊化,焼結した澱粉によりっくられた. (3) 膨化するコーン粒において,澱粉粒子は130~170℃の範囲で糊化し,糊化の程度は65~75%であった,PCの調製において,本質的に重要なことは,加熱中に内部蒸気圧に十分耐えることを可能とする外皮の性質にある.
著者
松田 龍人 青山 英樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.43-48, 2003-05-31
被引用文献数
5

本研究は,消費者の形状に対する嗜好を予測し,消費者が求める形状を提示するシステムを開発することを目的としている.本報は,その基礎研究と位置づけられ,対象を自動車とした場合の形状の嗜好を予測する方法について提案している.アンケートより,自動車形状に対する感性を表現する8つの形状イメージ用語として,"かわいらしさ","あきのこない","カジュアル性","フオーマル性","安定感","シャープさ","スポーティさ","空間性"を抽出している.15年間の販売台数と自動車形状に対する形状イメージ用語の5段階評点データから重回帰分析を行い,各年の形状イメージ用語に対する標準偏回帰係数の近似式を導出している.この標準偏回帰係数を各年の形状嗜好を表す重みと仮定し,近似式から標準偏回帰係数を導出することにより,形状嗜好を予測している.車種別販売台数予測と実販売数の比較,および形状イメージ用語の標準値回帰係数の予測とアンケート結果との比較を行い,提案した形状嗜好の予測方法について評価している.
著者
赤塚 由菜 青山 英樹
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2019年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.669-670, 2019-08-20 (Released:2020-02-20)

ファッションデザイナーが衣服をデザインする際、布のドレープが重要である。ファッションデザイナーやパターンメーカーの負担を軽減し、アパレル製品のデザインプロセスにおけるコストと作業時間を節約するために、機械的な布の特性を反映したより正確な着装シミュレーションの開発が求められている。本研究では、現場に導入可能な布の力学特性の簡易測定法、および着装シミュレーションシステムを提案する。
著者
赤塚 由菜 青山 英樹
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2018年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.14-15, 2018-08-20 (Released:2019-02-20)

アパレル製品設計工程におけるデザイナの負担を軽減するため,布の機械特性を反映したよりリアルな着装シミュレーションが求められている.本研究では布機械特性簡易計測法,着装シミュレーションシステムを提案する.布の異方向性を考慮した引張特性,せん断特性,曲げ特性を簡易的な装置で計測し,モデルパラメータとしてシミュレーションに入力する.物体への着装を想定したシミュレーションを行い,その形状を評価する.
著者
市村 陽平 青山 英樹
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2018年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.579-580, 2018-03-01 (Released:2018-09-01)

絞り染め模様は染色における繊維や染料などの物理的特性と,染色技法の要素が組み合わさって形成されるため,完成時の模様を予測することは熟練の職人でも困難である.本研究では,染色過程における糸間の隙間での染料の浸透と、糸間の隙間から糸内部への染料の拡散を,毛細管作用と拡散現象をもとにモデル化した.また,布の折り畳みと道具を用いた防染をモデル化して組み合わせることで,絞り染め模様の創発を試みた.
著者
山内 しおり 青山 英樹 大家 哲朗
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.555-556, 2013

近年の高齢化社会では加齢による身体機能の低下を考慮した製品が必要とされているが,設計者が若く高齢者の不便さがわかりづらいことが問題である.本研究では視覚において高齢者に優しい製品設計のための若年デザイナ支援として,CGと画像処理を用いた高齢者の視覚シミュレーション方法を提案,システムを構築した.また,提案システムをもとに,加齢による焦点ボケと色の変化に関してデザイン補正を自動に行う方法を提案した.