著者
石川 重遠
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.1-8, 1997
参考文献数
34

19世紀初頭のロンドンで誕生した書体「ファット・フェイス」の形態の成立について次のように考察し、まとめた。(1)端物印刷媒体の興隆により、ディスプレイ・タイプとしてファット・フェイス・ジョビング・レターの使用が活発化した。これらの活字書体がより大きく、より太く、目立つ書体として形成されたものがファット・フェイスの基本となった。(2)18世紀には書籍用活字鋳造界のモダンな活字書体の継続的開発が活発に行われた。それらの書体の形態構成要素がファット・フェイス・ジョビング・レターに取り入れられたことは、さらに、ファット・フェイスヘと発展するための重要な形成要素となった。(3)ファット・フェイスは、当初、トランジショナル・ローマン系とモダン・ローマン系の書体があったが、モダン・ローマンの形態を強く受け継いだファット・フェイスがその典型として確立された。

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