著者
山肩 邦男
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, 1972-06-15

無音無振動基礎工法の発展過程を顧みて現在の盛況に至った原因を追求し, 現行の諸工法の概要および問題点について述べ, さらに今後の発展性とその方向について推論している。無音無振動基礎工法の開発は, 米・仏・伊・独の諸国によるところが大きく, わが国には昭和30年頃から導入され始めた。原因としては, この頃からの建設ブーム, 都市の建物の規模の大型化, 重量化, 掘削深度の増大の要求, 周辺地盤の沈下公害の社会問題化などをあげている。現在わが国には, この工法として既製グイ法, ピヤ工法, 連続土留め壁工法など6種があり, とくに連続土留め壁工法は, 現在の大規模地下工事における土留め壁の主流工法としての位置を確保している。この工法の意義として, 従来もっとも遅れていた基礎工事を合理化し, より高度の総合化された工事形態に移行する契機となり, 地下工事の技術的幅を広げてきたことをあげている。今後の方向として, 基礎地業の大型化, 自動化, 無人化, 施工管理方法の開発の道をあげている。

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