著者
中山 彰一
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.100-104, 1988-03-10
被引用文献数
3 2

成人片麻痺の治療で圧倒的支持のもとに普及したBobath法に対して, 近年その有効性についての懐疑的見解が示されてきている。Bobath法の有効性については学問的側面, 治療者と患者側面, 教育的側面などから再検討を計ると共に困難性はあろうが, 他法との比較対照試験による有効性の実証も要しよう。また, 欧米においては, 本邦とは医療・経済・社会システムの相違もあろうが以前より, さまざまな議論がなされている。以上の観点より文献的考察を中心にBobath法の見解について総括する。

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普通の運動療法でも麻痺は回復する  私は急性期病棟で1ヵ月半と回復期病棟で3ヵ月の片麻痺回復の訓練を行い、杖なし歩行が可能になった。麻痺の左手は指先が僅かに動き、軽く顎に触れるまでに回復した。退院後は、日常生活と通勤・勤務で両手両足を使うことで発症から1年後には殆どのことが不自由は残るが両手で動作出来る迄に回復した。  職場復帰から2年少しで定年退職した頃、片麻痺回復促進のための療法が何種類か ...

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