著者
三浦 義孝
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.865-869, 1999-03-20
参考文献数
13
被引用文献数
2 6

糖尿病性神経障害による有痛性腓腹筋痙攣(こむらがえり)は, 主に夜間に出現し, 睡眠障害など糖尿病患者のQOLを阻害する症状の一つである。今回, こむらがえりを有する糖尿病患者へ芍薬甘草湯を投与し,その臨床効果について検討した。対象は糖尿病患者男性6例, 女性6例, 年齢61.9±8.0歳(平均±SD)。芍薬甘草湯エキス剤2.5〜7.5g/日を投与し, 4週後にこむらがえりの頻度, 重症度などを判定した。芍薬甘草湯の作用は早期に認められ, 全体の67%でこむらがえりの完全消失を認め, 頻度, 症状などを総合的に考慮した全般有用度は100%であった。安全性に問題は認めなかった。勾薬甘草湯は糖尿病性神経障害によるこむらがえりに対し, 随証治療を必要とせず簡便で有用な処方と考えられた。

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糖尿病性神経障害による有痛性筋痙筆(こむらがえり)に対する芍薬甘草湯の効果 https://t.co/Ec8rLofjMj

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