著者
奥田 邦晴
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.227-232, 2005-06-20
被引用文献数
1

近年, 障害者のスポーツが盛んになるにつれて, 従来の身体機能の維持, 改善を目的としたリハビリテーションの一環としてのスポーツの意義というよりは, むしろ競技能力を競い合うという本来のスポーツが有している意味合いが強くなってきている。一方, 重度の障害者のためのスポーツは楽しみとして, レクリエーション的な要素を多分に含んだものとしての位置づけが確立されてきており, 重度の障害者でも積極的にスポーツ活動に参加できる可能性が広がってきている。理学療法の大きな目的として障害者の生活支援がある。この生活支援の具体的方法の一つであるスポーツに焦点を当て, 本稿では特に重度の障害者の生活遂行過程におけるスポーツの機能ならびに理学療法学との接点について報告する。障害者のスポーツとは 障害者のスポーツとは, 障害者が余暇を楽しみながら, 健康でより活動的な人生を充実させていこうとする一つの手段であり, 種目数も個人競技, 団体競技ともに非常に多くなってきており, その内容も競技からレクリエーショナル的要素を含んだスポーツまで多岐にわたっている。

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