著者
原 靖 郡 健二郎 高田 昌彦 児玉 光正 石川 泰章 栗田 孝
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.83, no.7, pp.1124-1129, 1992-07-20
被引用文献数
4

近畿大学医学部泌尿器科において,1988年9月から1990年10月までに950例の上部尿路結石に対してESWL治療を施行した.2回以上ESWLを要した症例(以下難渋群と記す)は110例であった.また,1回のみのESWL治療で完全排石を見た症例のうち無作為に抽出した97症例を対照群とし,2群間を比較し2回以上ESWLを要した原因を統計学的に検討した. その結果,難渋群で有意を持って高かったものは,ESWL以前の自然排石歴(3回以上),水腎症の程度の違い,サンゴ状結石の頻度,中下部尿管結石の頻度であった.また,有意差がないものの両群間において差がみられたものは,難渋群においての結石介在期問が長くPNLの既往が多いことであった. 以上のことより,上記のような状態にある結石で,1回目のESWL治療で砕石が不良であった症例に対しては,ESWL単独治療には限界があると思われ,併用処置や,他の治療法も適時行う治療方針が必要であると考えられた.

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