著者
佐藤 芳彰
出版者
北海道大学
雑誌
經濟學研究 (ISSN:04516265)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.199-215, 2003-12-16

我が国を代表する小売企業であるイトーヨーカ堂が、1990 年代初めに実施した各種の改革に焦点を当て、それらを組織学習という知識活動の視点から分析した。1990 年代、当社では、情報システムが変更されPOS(販売時点情報管理)データを活用した単品管理が本格的に始まっている。同時期、チームマーチャンダイジング(チームMD)と言われる、メーカーや問屋との組織を横断したプロジェクトチームによる活動も、衣料品において本格的に始まっている。これは、小売業が主導的な役割を演じながらメーカーとともに新商品を共同開発するものである。チームMD に関連して、組織構造の変革が行なわれ、バイヤーの役割が明確化され、仕入れ体制が大きく変化している。また、完全買い取り制が始まり取引先との関係が変化している。これは、リスクマーケティングと呼ばれた。これらの一連の改革は、商品計画に関連するもので、小売マーケティングの核心的部分である。これらを詳細に検討するとともに、単品管理に関連しては組織学習の視点から、また、チームMD に関連しては組織間学習の視点から、知識活動としてのインプリケーションを明らかにした。

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