- 著者
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高橋 淑子
野垣 芳恵
寺田 和子
- 出版者
- 駒沢女子大学
- 雑誌
- 駒沢女子短期大学研究紀要 (ISSN:02884844)
- 巻号頁・発行日
- no.32, pp.37-42, 1999-03
ゲル化剤として寒天、ゼラチン、カラギーナンおよびペクチンを用い、水分および栄養分の補給に考慮した嚥下障害者のためのゼリーを試作し、ゲル化剤と副材料の組み合せによるテクスチャーの違いについて検討した。また、市販の12種の食品についてテクスチャーを測定し、次の結果を得た。(1) 硬さは、ゼラチンゼリーが低値を示し、ペクチンゼリーが高値を示した。(2) 凝集性と弾力性はゼラチンゼリーが、寒天、カラギーナンおよびペクチンゼリーより高値を示した。また、副材料による差は見られなかった。(3) 付着性はゲル化剤および副材料により差が見られた。ゼラチンゼリーは副材料が液状 (コーヒー、抹茶およびりんご果汁) のものは低値を示し、ペースト状 (フルーツヨーグルト、かぼちゃおよびスイートポテト) のものは高値を示した。(4) 水分含量は、副材料が液状のゼリーは90.7~84.1 (%)、ペースト状のゼリーは87.8~81.6 (%) であった。(5) 高野豆腐、食パン、卵焼きおよびはんぺんの硬さは試作ゼリーと比べると著しく高値を示した。(6) 絹豆腐、ごま豆腐、プリンおよび茶碗蒸しの硬さ、凝集性および付着性は、試作ゼリーと類似していた。