著者
内田 司
出版者
札幌学院大学
雑誌
札幌学院大学人文学会紀要 (ISSN:09163166)
巻号頁・発行日
vol.72, pp.95-120, 2002-12-25

現在の地域社会研究においては,もはや,都市・農村の対立の止揚を課題とするのは,時代錯誤的になったと言われてきた。日本においても,とくに高度経済成長期以降の地域社会の激変ともいえる変動が,実体としての都市・農村を解体してしまったとみられている。連載からなる本稿は,そうした地域社会研究の課題をめぐる主張の批判的検討を行うことを課題としている。そして,グローバル化している現代資本主義の発展にもとづく地域的不均等発展の深化によってもたらされているさまざまな問題-世界的な南北問題と紛争問題,過密過疎問題,都市問題,環境・エネルギー問題などなど-を解明するためには,都市・農村の対立を止揚するという視角は,現代地域社会研究にとって重要な視角であることを立証したい。その一環として,本論文では,都市・農村の対立を主題としてきた社会理論の理論的系譜を辿る一環として,アダム・スミスの再生産理論を検討している。

言及状況

Yahoo!知恵袋 (1 users, 1 posts)

札幌学院大学の内田司先生にこの問題を取り上げた「社会的再生産論よりみた地域社会論(7) : 新しい「都市」と「農村」の関係を求めて」という論文があります。 ↓本文がpdfで読めます。 http://nels.nii.ac.jp/els/110004685945.pdf?id=ART0007419266&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_ ...

収集済み URL リスト